クローン病になったので入院している(1日目)

久方ぶりに筆をとってみる。

というのも入院していて手持ち無沙汰というのと、この年齢で外傷以外で入院することなど早々ないだろうからアウトプットしといた方が面白いんじゃないかなと思ったからだ。そもそも人の体験談というのは面白いし、それが日常から離れるほど面白くなる。

 

※書いてるタイミングが違うので語尾はめちゃくちゃだけど気にしないでね。

 

なんで入院?

そもそもなんで入院してんだよ、ってなると思うんですけどね。まあ簡潔に言うとクローン病という病気になりました。

 

クローン病ってなんだよと思うので、皆様の代わりにググってみると、

クローン病とは、小腸や大腸などの粘膜に慢性的な炎症を引き起こす病気のことです。クローン病の原因は、現在のところはっきりとは解明されていません。

 

クローン病は国が定めた指定難病の1つで、原因不明なので完治することはないです。不治の病って書くと少しドラマティックな感じがしますね。やべえ病気にみえると思うんですけど、まあ死なないのでまだマシなんじゃないかなぁ。

 

じゃあおしまいじゃんと思うかもしれないけど、そんなことはなくクローン病には症状が激しい活動期と症状が治まっている寛解期というのがあります。いまは抜群に活動してくれているので、薬でガッツリ抑えつけて寛解期に持っていこうみたいな形になりました。なのでこんなに入院期間が伸びているんですねー。入院する前は17,18日の検査入院って聞いていたんですけど、まだ入院してるのでかなり大爆笑(現在22日)

 

どうでもいいけどクローン病の指定難病番号が96番なんですよ。絶対クロ(96)にかけたじゃんって1人テンション上がったんですが、周りの人に言っても全然ウケないんですよね。不思議だぁ。

 

ということで入院日記なのか闘病日記なのかわからないけどとりあえず書いてく。飽きたらやめる。

 

1日目(検査入院)

入院する時間が早いので、普段通勤する時間と同じ時間に外出。有給使って休んでいるのにすごい損した気分になる。駅までバス乗って行くんだけど、バス乗るたびにバス嫌いだなと思う。安定しないダイヤとか乗ってて具合悪くなったりするし。

 

病院行くのも3回目なので慣れた道のりで歩いてて、今日は病院に1番近い駐車場空いてるなと思ったら満車だった。節穴すぎる。

 

平日の9時だっていうのに人がいっぱい。みんな働いてんのかと思うけど、年齢層はだいたい年金貰える前後くらいが多い。というかマジで若い人がいないので、若い人を見ると「余程のことなんだなぁ……若いのに可哀想に……」となる。多分向こうからも思われてる。

 

入院受付で一通りの受付を済ませると、病棟に案内される。普段の外来が1,2階だけど、消化器内科は5階らしい。外来で来たとき入院患者っぽい人見かけないなと思ったけど、階層違ったらそりゃあ見かけないわな。

 

5階に上がると、すごい病院っぽくなる。なんというか天井壁床一面同じ黄緑色で、細長い通路に部屋がいくつもある感じ。ドラマやマンガで出てくるような病院の通路。スタッフステーション(今はもうナースステーションとは言わない。看護婦ではなく看護師と言うように。)で「入院しにきましたー」というと部屋に案内される。

 

案内された部屋は個室。個室は別途お金がかかるし大部屋にもできたが、検査入院で内視鏡を行うので個室にした。自分用のトイレが欲しかったというのが大きかった。しんどい状態のときに他人に気遣う余裕はないし、トイレ行きたいのに占拠されたとき「個室にしとけばよかった……」とお腹の痛みを堪えながら強く思うのは想像に難くない。入院期間が2日と短いのもあった。(過去形)

 

大腸内視鏡検査の辛さ

ちょっと話が逸れるが、大腸内視鏡検査について書く。

※あまり綺麗な話ではないのでお食事中は注意。具体的には書かないけどね。

 

大腸内視鏡検査とは、ずばり肛門からカメラを入れて直接腸内の状態を確認する検査である。

普通の人はなかなか縁がない検査で、内視鏡検査といえば、人間ドックで行う上部内視鏡検査(通称胃カメラ)を思いつくのが普通だと思われる。胃カメラ胃カメラで辛そうだが準備が楽だからマシだと思う。

 

大腸内視鏡検査には準備が必要となる。そのままカメラ突っ込んだら、汚物まみれで検査どころではないからだ。ではどうするかというと、お掃除を行う。ニフレックと呼ばれる洗浄剤(水分として吸収されずに消化器内を通過する液体)を飲むことで腸内の掃除を行う。中が汚れたホースを掃除するなら、勢いよく水を流すのが手っ取り早い。

 

ニフレックを飲むというのがなかなか辛く、一定時間のペースで一定量飲むを続けて、2時間で2L飲み切らないといけない。普通に考えて水でもしんどい。飲み会のビールならまあいけなくもないが、ニフレックはレモンの香りがする薄く美味しくないアクエリ味で後味が悪い。

 

以前内視鏡を行ったときは、500mlを飲んだあたりから、コップに入れたニフレックを飲む→飲んだ後吐きそうになる→現実逃避でVの動画を見る→動画が終わったのでニフレックを飲む、みたいなループをしていた。後半はコップの中身を飲み切る途中で限界がきて、一時停止したり、コップにそのままニフレックを戻したりしていた。

 

ちなみにニフレックを飲む前に下剤も飲んでいるので、先ほどのループの合間にお腹痛くなりトイレに行くことになる。後半は水しか出なくなる。まあそれ自体が目的なので仕方ないが、大体8〜10回ほどトイレに行くことになる。入院で共用トイレを使いたくない気持ちが分かると思う。

 

以上が、大腸内視鏡検査の準備となる。本番の内視鏡検査自体は麻酔を使うため、あまり辛くない。正確にいうと、そのときはまあまあ痛いが麻酔が切れてからは「痛かった」という事実の記憶だけが残り、どの程度痛かったのか感覚として思い出せない。なので、内視鏡検査自体は辛くなく、準備がしんどい。

 

1日目(検査入院)続き

今回の検査入院のメインとなる大腸+小腸内視鏡検査は2日目なので、2日目は絶食なのかなー。なにしてようかなー。と呑気に布団でテレビを見てると看護師さんが来る。

 

今日はX線検査と心電図検査、造影CT検査をやるらしい。すげえ早速聞いてない話がきたぞ、と思いつつ検査するに越したことないし検査するためにわざわざ入院してるので、適当に相槌をうちながら同意書にサインする。

 

CT検査ってなんだって人はググると、見たことあるはコレってなると思う。「ここに影がありますね。これがガンです。」ってよく医者が言っているときに出てくるやつです。

 

CT検査をやる際に、臓器の状態を分かりやすく見るためのマーカーとなる(影を造る)のが造影剤らしい。血流の流れに直接ぶち込むため、点滴で流し込むことになる。初点滴だ。寝巻きに着替えておいてよかった。

 

初めての点滴

そういや点滴ってどうやってんのって思ったけど、注射針をそのままぶちこんで固定するらしい(ルート確保というらしい)造影剤の点滴の針はなんだか知らんけど太いらしく、入れるのが大変らしい。というか大変そうだった。

 

左手でルート確保を行なっている間、造影剤使ってもいいか確認するための採血や、なんかの検査のための採血がいっぱいあるので右手から採血されてた。両手に注射針だ。

 

ルート確保後は、注射針がブッ刺さったままになるのでできるだけ、利き手の逆側の手首付近が理想的となる。俺の場合も最初はそうしようとしていたのだが、針が肌に弾かれる、血管があるのに入りづらいらしく苦戦した結果、左肘ど真ん中にぶち込まれることになった。左腕が使えなくなった瞬間である。多少は曲げてもOKだが注射針が曲がるのが怖いし、点滴が漏れるのも怖い。

 

左腕は使えなくなったけど、まあいいかと思ってたら、造影CT検査を行う前にニフレック1L飲んで、排泄しないで検査を行って欲しいと言われた。無茶振りがすぎる。

 

そもそもなんで造影CT検査を行うのかというと、小腸内に狭窄(細く狭まっているところ)がないかをあらかじめ確かめて、翌日の内視鏡検査時に活かすためである。なので、ニフレックで詰まった状態の小腸でCT検査を行えば狭窄しているところが容易に分かるというわけだ。理屈はわかるが何もわからない。下剤飲ませといてその状態で暫くキープは無茶だよ。というかニフレックの袋に「1L飲んでも排泄がない場合はちょっと問題あるかもだから注意してね」って書いてあるんだから無茶だよ。

 

まあ結果としては頑張りました。よく我慢した。CT検査室まで歩いて移動するのはしんどすぎたので、車椅子で移動した。病人みたいな体型(180cm/50kg)のやつが病人みたいな格好(寝巻きですごい薄着+点滴)で車椅子で押されながら移動していると、「俺病人みたいだな」と思っていたが、完全に病人だよ。

 

そんなこんなで1日目の検査は終わった。戻った部屋で全体の入院予定表を見ると、20日の予定について書かれたメモがある。?????? CT検査の話とか話半分に聞いていたけど、これは聞いていないぞ???聞いていたら必ずツッコんでたはずだし。

というか入院説明書よく読んだら入院予定期間が17〜23日になってるじゃねえか。何も説明なかったぞ、そこを確認しないでサインした俺が悪いんだけど。

 

という混乱状態で20日のメモについて看護師に確認したところ、「CT検査中に病室を訪れた先生が書いたんじゃないですかね」とのこと。うーんこれは18日退院無理だわ。ということで、会社に、検査したら追加検査が必要になったから入院期間伸びるわと連絡。嘘は言っていない。親に連絡したら、なんかすごい来たがる。来られても困る。大概のものは病院内で揃うし。そもそも面会禁止だし。

 

色々とマジかーと思いながら、絶食状態で1日が終わった。